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FX【ロスカット】とは 含み損が最低資金=保証金の何%以下で発動 損失を防ぐ仕組みを正しく知る

FXのロスカットは、保有している通貨を自動的に決済する仕組みです。保有は専門用語でポジションともいいます。

 

決済とは保有している通貨の取引を終える事です。新規買い注文で保有した通貨は、決済売りが自動的に行われる事になります。

 

ロスカットが実行される時は、FX会社ごとに決められた基準を下回った時 です。

 

その基準は、FX取引に必要な保証金(取引額4%)と含み損との比率です。 ※含み とは決済を仮定して計算できる額

 

例にすると、1ドル/100円の状況で、100ドルを新規購入したら、10,000円が取引額になりますが、その4%の400円が保証金になります。保証金については後述しています。

 

例を続けると、1ドル/98円に下がったら、含み損は200円で、保証金400円の50%という事になります。

 

ロスカット実行基準が保証金50%の場合、この例であれば98円より下がった時点で、ロスカットが実行されます。

 

以上がロスカットの要点です。以下は、ロスカットについての詳細について説明を進めていきます。

 

FXは取引額の4%の資金で取引が可能

FX取引には、取引証拠金(保証金)という制度があります。名称にはFX会社によって事なる事があります。

 

この保証金は法律で取引額の4%と決められています。つまり、FX取引には取引額の4%の資金があれば、取引が可能なのです。

 

それはFX取引は差金決済という仕組みである事によります。差金決済はFX取引で生じた損益額のみ反映する仕組みです。

 

差金決済 図解
差金決済 図解

例にすると、10,000円で購入して10,500円で売却した場合、購入した時に購入額を送金する事なく、売り買いが終わった後に収益の500円だけが口座に反映されます。

 

この差金決済という仕組みのため、FX取引には取引額の4%が資金として最低あれば良いという仕組みです。

 

つまり、FX取引は取引額の4%の資金で取引が可能と言えるのです。

 

ただし、最低資金で取引する場合、少しの値下がりで最低資金と同程度の損益が生じる可能性があります。

 

その最低資金と想定出来る損失額(含み損)が、FX会社ごとに決められた比率を下回った場合、取引が強制的に終了になる仕組みがロスカットです。

 

ロスカット 図解
ロスカット 図解

上図は、1ドル100円の時に取引額の4%の資金で取引を始めた例です。この場合、2円の値下がりでロスカット基準に達する事を示しています。

 

取引額と同額の資金を用意した場合(4%→100%)、2円の値下がりで含み損の比率(50%→98%)はロスカットとほぼ関係なくなり、余裕ある取引が可能です。

 

つまり、余裕ある資金を用意すると、ロスカットと関係が遠くなります。反対に、保証金=最低資金に近い資金でのFX取引は、ロスカットと非常に近い取引となるのです。

 

上図の場合、2円の値下がりで取引が終わりますから、その後に値上がりする事を待てず、少しの値動きでロスカットになる可能性があります。

 

ロスカットに頼らずとも注文方法で損を最小限に防ぐ事は可能ですから、取引額と同額程度の資金でFX取引をする事が望ましいです。

 

以下は、ロスカットに関わる説明を、大きく噛み砕いて進めています。

 

FXのロスカットは損失を防ぐ仕組み

FXのロスカットという仕組みで、なぜ自動的に取引を終える必要があるのでしょうか。

 

FXは、通貨を売り買いする、その時の差額が損益になります。

 

例・1ドル90円の時に(円をドル)に交換、1ドル100円の時に(ドルを円)に交換、10円の収益(90円が100円)。

 

日本のお金である円を、ドルに交換する場合、ドルを円で買うことになります。もしくは、円を売ってドルに換えることも可能です。

 

そのドルは、決済するまで保有する事になりますが、保有した時のドルの値段が、保有している間に下がった場合は、損をすることになります。

 

少しの値段の下降なら、辛抱して上昇を待てますが、とんでもなく損をしてしまう位に値段が下降してしまったら、という場合も考えられます。

 

ロスカットとは、そんな状況にならないように、ある程度の値段が下降したら、大きな損をする事を防ぐ為に、自動的に保有しているお金を売る仕組みの事です

 

FX会社がお客さんの資金を守る仕組みという理由もありますが、辛抱して値段の回復を待つことが出来ないという面もあります。

 

では、値段の下降とは、どの程度でそのロスカットが実行されるのか。詳しく見ていきましょう。

 

FXの証拠金とはFX取引の最低費用

ロスカットの詳細に触れる前に、少しお金を取引するときの事を振り返りたいと思います。

 

FX取引は、お金とお金の売り買いです。

 

お金を買って売るという取引を例に説明を進めます。

 

お金を買う時の費用には、お金の費用・手数料(スプレッド)、そして証拠金というものが関わってきます。

 

証拠金はFX会社によっては保証金と説明されている事もありますが、扱いは同じです。

 

お金を買うには、買うお店(FX会社)の口座から支払います。その口座に、お金を買う時に必要な証拠金が残高としてあれば良いのです。

 

その証拠金は、法律で購入額の4%以上※と決められています。

 

※ FX取引は、取引金額の4%以上の証拠金FX会社の口座に預け入れる事が義務付けられています。これは金融商品取引業等に関する「FX証拠金規制」によるものです。

 

例にすると、1ドル100円の時に100ドルを購入すると、1万円が必要になります。その時、口座には400円以上が最低の必要額になるのです。

 

1万円の取引額の場合は400円で取引をする事は可能です。それはレバレッジというサービスを活用することで可能になります。

 

レバレッジは資金の倍相当で取引が出来るサービスです。一般的な25倍というレバレッジを活用すると、400円×25=10,000円という取引が可能になります。

 

レバレッジの詳細については専用ページにてご確認下さい。

 

 

 

つまり、保証金とはFX取引の最低費用とも言えるのです。取引額の4%の資金があれば、レバレッジの活用で資金の数倍程度の取引が可能になります。

 

1ドル100円の状況で1ドルを新規購入した場合、25倍のレバレッジを活用する事で、資金4円で取引が可能です。スプレッドを除く

 

FXのロスカットは証拠金から損を判断して実行

ではいつロスカットが実行されるのか。それはFX会社ごとに設定されている、証拠金の維持率を下回る時という説明がFX会社では多くされています。

 

お金の値段が、買った時と同じなら、収益も損失もありませんから、維持率は100%になります。

 

では、維持率が30%の場合で逆算してみます。必要な証拠金が400円なら、維持率30%で計算すると、400×0.3=120、つまり400円が120円まで損をする場合に、ロスカットが実行される事になります。

 

では、1ドルが99円になった場合、買ったときの10,000円から9,900円にお金の値段が下がり、100円の損をしている状況になります。

 

買ったお金を売らなくても、売った場合を想定して計算した額を、含み、といいます。

 

そして含み(予想額)が収益(プラス)なら含み益、損益(マイナス)なら含み損、といいます。

 

1ドル99円の状況になった場合、この含み損を、証拠金から引いた額は、100円です。

 

つまり、証拠金400円と含み損の比率が、証拠金の維持率になるのです。

 

その証拠金維持率は、FX会社の多くで50%以上が求められていて、50%を下回る前の75%程度の時点で、そろそろロスカットが実行される可能性がありますというアナウンスを設けているFX会社もあります。

 

そのアナウンスを、専門用語でマージンコールといいます。

 

先ほどの例では、(証拠金400円)+(含み-100円)=300円(維持75%)、となります。

 

証拠金維持率の計算例:(証拠金+含み)/(証拠金)

  • 例:証拠金400円、異なる含みで計算
  • 例:400円±0円÷400円=1(維持率100%)
  • 例:400円+100円÷400円=1.25(維持率125%)
  • 例:400円+(-100円)÷400円=0.75(維持率75%)
  • 例:400円+(-200円)÷400円=0.5(維持率50%)
  • 例:400円+(-300円)÷400円=0.25(維持率25%)
  • 例:400円+(-400円)÷400円=0(維持率0%)
  • 例:400円+(-600円)÷400円=-0.5(維持率-50%)
  • 例:400円+(-800円)÷400円=-1.0(維持率-100%)

 

マージンコールがある場合には、口座に追加入金が求められます。口座に維持率を上回るお金が入っている場合は問題ありません

 

その後、お金の価格がすぐに戻らない場合や不足している証拠金を追加しない場合、ロスカットが実行されます。

 

例にすると、400円の証拠金と含み損が200円の場合、維持率50%になります。口座に100円を追加すると、維持率は60%に上がりますので、ロスカットを回避する事が出来ます。

 

マージンコールやロスカットが実行される証拠金維持率(含み損との比率)は、FX会社ごとに異なり、取引コースで異なる場合もあります。

 

ロスカットが間に合わない場合もある

FXの取引では、ロスカットという機能で、損が想定できる状態になっても、口座に入っているお金以上に損をしないことになります。

 

しかし、もしも急激にお金の値段が下がった場合※、ロスカットは維持率が下がってから実行されるので、預け入れ額以上に損をすることもあります。

 

※天変地異や自然災害、大事件などが発生した場合など

 

1ドル100円の時に100ドルを購入して、1ドル90円に値段が落ちた場合を例にします。

 

購入額は10,000円で、含みは9,000円。1,000円の損(含み損)になります。その場合、必要な証拠金が4%なら、400円が証拠金として口座に必要になります。

 

この場合、証拠金の維持率は、-150% となり、当然、ロスカットが実行される状況になります。

 

計算式:(証拠金400円+含み-1000円)÷(証拠金400円)=-1.5(維持率-150%)

 

ただし、400円-1000円=-600円という事は、400円の預け入れだった場合、全資金の損失という事に加え、600円の追加入金が必要になります。

 

急激な値段の下降で、こういった状況に直ちになってしまった場合、証拠金維持率50%をむかえた状況で実行されるロスカットの実行が間に合わず、上記のような維持率がマイナスになった時に、ロスカットが実行される事があります。

 

以上で、FXのロスカットについて、説明を致しました。駆け足で説明をしていますが、よく分からなかったという場合は、何度か読み返してみて下さい。

 

難しい事ではありませんし、初めて触れる情報だったり慣れていない情報であったりするだけで、難しい事ではありません。

 

FXのロスカットは、大きな損をしないための仕組みという理解で良いと思います。

 

また、口座の入金額を最低限にしたり、多く預け入れたりすることで、ロスカットを考えずとも良い取引が可能になります。

 

以下のFX会社の比較・条件検索ページで、実際に各FX会社が設定しているロスカットの比率が確認できますので、参考までにご覧になって下さい。

 

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